春日大社・萬葉植物園の藤園

奈良県奈良市 春日大社神苑・萬葉植物園 2018年4月26日訪問 11時30分~16時40分 晴 見頃 入園料500円 駐車場1000円

朝から天気が良いので家から飛び出したものの行く先は決まってなく、東名阪の御在所SAで松坂か栗東か奈良方面か、いずれも藤の名所があるので何処に行くか迷った末、遠くても時間的には30分程度の差なので最も見たい藤が多そうな奈良の春日大社に向かうことに決めました。

奈良には11時少し前に着き、駐車場は多いので何とかなるだろうと高を括っていました。しかし、奈良公園近くは結構満車も多く、また時間貸しも30分500円ではゆっくりできないので周辺を2周回って探しましたが、上の写真の奈良県文化会館の駐車場が1日1回につき1000円という料金設定なので車を入れました。

場所は奈良県庁西交差点の北側なので、遠くもなければ近くもないという感じですが、涼しい地下駐車場に安心して長時間預けられるので結果として満足しています。

春日大社の萬葉植物園までの歩きは、国内外の大勢の観光客が行き交う公園周りの歩道と公園内の園路ですが、名古屋であれば公園を狭めて3車線や4車線の車道にするのにと思うほど広い公園が続き、やはり鹿にとっては快適な環境なのでしょう。

萬葉植物園は、春日野町の交差点から向かう所から藤の園の横断幕があったりチラシを配っていたりと、シーズン真っ盛りのPRがされていて、今は上の写真の入口は多くの人が流れ込んでいく感じです。

萬葉植物園の中で藤園は萬葉園の奥にあり、手前の萬葉園にも少し藤は植栽されていますが、藤のシーズンは真っ先に賑わう多くの藤の品種が揃っている藤園に向かったほうが良いでしょう。

そして藤園の入口近くに海老茶藤と黒龍藤が表裏で咲いていて、上の写真では手前の薄い紫色の海老茶藤の裏側に濃い紫色の黒龍藤が表裏で一体のように植えられています。

上のアップの写真は左が海老茶藤、右が黒龍藤で、いずれも他の藤の名所で見ているかもしれませんが記憶になく、特に名前が印象に残っていた海老茶藤を、間近でしっかりと見れたことは願っても無い事でした。

この藤園は、上の写真のように藤棚ではなく立ち木仕立てが基本なので、これが萬葉風なのか、あまり見かけぬ景観のように感じます。

ここは20品種で約200本の藤とのことで、いろんな品種が見られることが楽しみですが、まず白い藤の品種が目に付き、うち最も多く見かけるのは上の写真の白野田藤です。

白野田藤は遅咲きなので、よく見ると上の写真のように開花している花は上の方だけで、まだ大部分が蕾ばかりの花房も多く、その蕾が白く見えているというのが概ね今の状況でしょう。

上の写真の白い藤は、見た目は普通の感じですが臭いの強い麝香藤で、こちらは早咲きなので既に満開です。

上の写真の白い藤は白甲比丹藤で、甲比丹はカピタンや花美短とも書き、花房が短くて美しいという意味の花美短の方が意味が分かり易いと思っています。なお白甲比丹藤も見たとおり比較的早く開花する品種です。

上の写真で紫色の藤は八重黒龍藤で、白っぽい藤は口紅藤で、この藤園では口紅藤もたくさん植えられています。

口紅藤を上の写真のようにアップで見ると名前の所以が解りますが、薄いピンクの蕾が開花して花びらが白くなっても、翼弁の先は口紅を塗ったように紅色なこと、それが見たままで口紅藤と呼ばれています。なお口紅藤は薄紅藤とも呼ばれ、先日訪問した赤坂スポーツ公園の白紅藤も見た目は似ています。

この藤園はピンクの色の花が咲く藤の品種も多く、中でも上の写真の本紅藤は目立っています。

本紅藤と見た目がそっくりな新紅藤も近くにあり、上の写真では左が新紅藤で右が本紅藤ですが、アップで見ても区別が付きません。

表示されている名札の中には、「本紅藤?」、「野田長藤?」、「自然生え」などと、はっきりしなくても表示されていることは良心的な感じがしますが、やはり植えたときに判ってないと確認ができないこともあるのでしょう。

紅色の藤は、上の写真の左の昭和紅藤と右の緋ちりめんも似ています。

上の写真の紫色の藤は九尺藤で、花房の長さは九尺はともかく1mは超えていそうでほぼ見頃ですが、遅咲きの白色の白野田藤はまだ見頃は少し先という感じなので、流行の白野田藤が目当てであれば、全体としては少し遅いぐらいの時期に訪問しても良いでしょう。

萬葉植物園内ではなく、春日大社の南門を入って左手にある有名な上の写真の砂ずりの藤は、まだこれからですが、近年は砂ずりというほど花房が長くならないようです。

昨年までに訪問した藤の名所については、この「四季の花巡りガイド」の「花の名所ガイド中部」の「藤の名所リスト」から名所を選んで、藤の品種について詳しくは「花の人気品種の紹介」コーナーから「」を選んで、藤の写真の撮り方については「春に咲く樹木の撮り方」を御覧ください。

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